siseiryu美術館・博物館放浪記

今までに観に行った美術館・博物館などの記録です。

♯171 人体−神秘への挑戦−


観 覧 日 : 2018年3月21日


会  場 : 国立科学博物館


H  P : http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2018/jintai/


展示作品 : 人体−神秘への挑戦−


期  間 : 2018年3月13日 〜 6月17日


料  金 : 1,600円 ・ 図録 2,300円


セクション(構成) : 区画

            第1章 人体理解へのプロローグ

            第2章 現代の人体理解とその歴史

             2−1 循環器系・泌尿器系

             2−2 神経系

             2−3 消化器系・呼吸器系

             2−4 運動器系

             2−5 人体の発生と成長

             人体4Kシアター

             NHKスペシャル 人体 神秘の巨大ネットワーク 

             ネットワークシンフォニー 

             体内美術館

            第3章 人体理解の将来へ向けて


☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆


感想 :

汝、自身を知る。
それは、
人類が挑み続ける
永遠の謎。

私たちの体は、神秘に満ちています。


自らを生かし、動かすものの仕組みを理解するために、人類は多くの挑戦を重ねてきました。
本展覧会では、ルネサンス時代以降の先人たちの努力の歴史と功績を振り返りながら、人体の構造と機能を解説するとともに、それが最先端の研究でどのように変わりつつあるのかを紹介していました。


そもそも人体を理解するということとは――。それは進化の文脈の中で語られることもあれば、機械になぞらえて、構造と機能の関係の中で理解されることもあります。様々な科学の領域が常に発展を続ける中で、これまでに多くの解釈が生まれ、顕微鏡をはじめとする機器の発明や技術の進歩もまた、人類の認知の限界を拡大してきました。
人体研究の歴史は、科学の発達の縮図なのです。
そして人体理解の道筋をたどることで、その本質も概観できるのです。最も身近でありながら、最も奥深い、「人体」の世界を楽しむことが出来たと思います。


キンストレーキオランダ語で「人造死体」、ちなみに紙粘土製です。


レオナルド・ダ・ヴィンチ【右】「解剖手稿」より頭部断面,脳と眼の結びつき部分【左】「解剖手稿」より消化管と腎臓、そして尿管部分


アンドレアス・ヴェサリウス『ファブリカ』


【左】「キンストレーキ」(女性)【右】「キンストレーキ」(男性)


【左】レーウェンフックの単式顕微鏡【右】18世紀の複式顕微鏡


腎臓の糸球体〔顕微鏡画像〕



公式ページ:http://jintai2018.jp/


次回の更新は9月中旬頃を予定しております。

♯170 創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.2 −1990年代、発行部数653万部の衝撃−


観 覧 日 : 2018年3月21日


会  場 : 森アーツセンターギャラリー


H  P : https://macg.roppongihills.com/jp/exhibitions/610/index.html


展示作品 : 創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.2 −1990年代、発行部数653万部の衝撃−


期  間 : 2018年3月19日 〜 6月17日


料  金 : 2,000円 ・ 図録 3,500円


セクション(構成) : 7区画

            ・Back to 90's 

            ・Jump Lightning

            ・Jump All Star Road Ⅰ

            ・Jump Tornado

            ・Jump All Star Road Ⅱ

            ・Jump to 2000s

            ・Special Photo Spot etc...


☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆☆


感想 :

週刊少年ジャンプ」が今年で50周年を迎えるのを記念して、創刊から現在までの歴史を振り返る展覧会、「週刊少年ジャンプ展」の第2弾を開催!
90年代に掲載され大人気を博し、世界中で今なお愛される「ジャンプヒーロー」たちが六本木に集結!ジャンプが誇るマンガ家たちが全身全霊を込めて描いた肉筆原画や作品の世界観を凝縮した展示物を一挙公開!最大発行部数653万部を記録し、日本出版史上にも燦然と輝く1990年代の「週刊少年ジャンプ」のエネルギーを体感できるマンガの祭典です。


創刊50周年を記念した、その創刊から現在までの歩みを記す展覧会「週刊少年ジャンプ展」。


待望の第2弾が遂に登場!
その名も「創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.2 −1990年代、発行部数653万部の衝撃−」!!
90年代に掲載され大人気を博し、世界中で今なお愛される「ジャンプヒーロー」たちが六本木に集結!
本展覧会は、ジャンプが誇るマンガ家たちが全身全霊を込めて描いた肉筆原画や作品の世界観を凝縮した展示物を一挙公開!
最大発行部数653万部を記録し、日本出版史上にも燦然と輝く1990年代の「週刊少年ジャンプ」のエネルギーを体感できるマンガの祭典でした!!


やはりいいですね「週刊少年ジャンプ」!
ドラゴンボール」「幽☆遊☆白書」「ジョジョ」などを読んでワクワクした気持ちを思い出します。
また、2018年7月17日(火)から2018年9月30日(日)まで『創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.3 2000年代〜、進化する最強雑誌の現在』が森アーツセンターギャラリーで開催されるので観に行く事が出来れば行きたいと思います。



特設サイト:https://shonenjump-ten.com/vol2.html


週刊少年ジャンプについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%B1%E5%88%8A%E5%B0%91%E5%B9%B4%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%97
をクリックして下さい。(ウィキペディア


次回の更新は8月中旬頃を予定しております。

♯169 ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜


観 覧 日 : 2018年3月2日


会  場 : 東京都美術館


H  P : http://www.tobikan.jp/exhibition/2017_bruegel.html


展示作品 : ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜


期  間 : 2018年1月23日 〜 4月1日


料  金 : 1,600円 ・ 図録 2,200円


総展示作品数 : 101点  (内説明あり)38点・補足5


セクション(構成) : 7区画

            第1章 宗教と道徳

            第2章 自然のまなざし

            第3章 冬の風景と城砦

            第4章 旅の風景と物語

            第5章 寓意と神話

            第6章 静物画の隆盛

            第7章 農民たちの踊り


感想 :


 画家一族9人の作品が揃い踏みする本展には、16世紀のフランドル(現在のベルギーにほぼ相当する地域)を代表する画家ピーテル・ブリューゲル1世、聖書の世界や農民の生活、風景などを時に皮肉も交えながら描き、当時から高い評価を得ました。息子のピーテル2世、ヤン1世も父と同じ道を歩みました。長男のピーテル2世は人気の高かった父の作品の忠実な模倣作(コピー)を描き、次男のヤン1世は父の模倣にとどまらず、花など静物を積極的に描き、「花のブリューゲル」などと呼ばれ名声を得ました。さらにヤン1世の息子ヤン2世も、子供の頃から父の工房で絵を学んで画家となり、ヤン2世の息子たちもまた同じ道を歩み、ブリューゲル一族は150年に渡り画家を輩出し続けたのです。(ちなみに農民の生活を多く描き、本展にも出展されるダーフィット・テニールス2世は、ヤン1世の娘の夫です。)
本展では、このブリューゲル一族の作品を中心に、16、17世紀のフランドル絵画を見比べることで一族の全体像が見ることのできる貴重な機会となりました。
 また、それらほとんどが通常観ることが出来ない日本初公開となる貴重なプライベート・コレクションで、一族の画家たちが生み出した様々なジャンルの作品およそ100点を展示。出展作品には縦・横30cm未満の比較的小さな作品が多く含まれており一族の得意とした細密描写はいずれも驚くほど細部まで描きこまれていました。代々受け継がれた細密な描写はさすがです。

直近でも♯159や♯161で観ていますが、やはり一族揃い踏みはとても良かったです。


ブリューゲル一族の系譜


バベルの塔》マールテン・ファン・ファルケンボルフ、ヘンドリク・ファン・クレーフェ


ノアの箱舟への乗船》ヤン・ブリューゲル1世


《地上の楽園》ヤン・ブリューゲル2世


《机上の花瓶に入ったチューリップと薔薇》ヤン・ブリューゲル1世 ヤン・ブリューゲル2世


《蝶、カブトムシ、コウモリの習作》《蝶、コウモリ、カマキリの習作》ヤン・ファン・ケッセル1世


《農民の婚礼(6点連作)》マーテル・ファン・クレーフェ


《野外での婚礼の踊り》ピーテル・ブリューゲル2世


特設WEBサイト:http://www.ntv.co.jp/brueghel/

ブリューゲルについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%AB
をクリックして下さい。(ウィキペディア


次回の更新は7月中旬頃を予定しております。

♯168 日本スペイン外交関係樹立150周年記念 プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光


観 覧 日 : 2018年3月2日


会  場 : 国立西洋美術館


H  P : http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2018prado.html


展示作品 : 日本スペイン外交関係樹立150周年記念 プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光


期  間 : 2018年2月24日 〜 5月27日


料  金 : 1,600円 ・ 図録 2,700円


総展示作品数 : 70点(内説明あり)37点 、補足説明 4


セクション(構成) : 8区画

            Ⅰ.芸術|THE ART

            Ⅱ.知識|THE KNOWLEDGE

            Ⅲ.神話|THE MYTHOLOGY

            Ⅳ.宮廷|THE COURT

            Ⅴ.風景|THE LANDSCAPE

            Ⅵ.静物|THE STILL LIFE

            Ⅶ.宗教|THE RELIGION

            *.芸術理論|THE ART THEORY

☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆☆


感想 :

マドリードにあるプラド美術館は、スペイン王室の収集品を核に1819年に開設された、世界屈指の美の殿堂です。
今特別展は、同美術館の誇りであり、西洋美術史上最大の画家のひとりであるディエゴ・ベラスケス(1599-1660年)の作品7点を軸に、17世紀絵画の傑作など61点を含む70点を紹介していました。


17世紀のスペインは、ベラスケスをはじめリベーラ、スルバランやムリーリョなどの大画家を輩出しました。彼らの芸術をはぐくんだ重要な一因に、歴代スペイン国王がみな絵画を愛好し収集したことが挙げられます。国王フェリペ4世の庇護を受け、王室コレクションのティツィアーノルーベンスの傑作群から触発を受けて大成した宮廷画家ベラスケスは、スペインにおいて絵画芸術が到達し得た究極の栄光を具現した存在でした。
今特別展はそのフェリペ4世の宮廷を中心に、17世紀スペインの国際的なアートシーンを再現し、幅広いプラド美術館のコレクションの魅力をたっぷりと楽しめたと思います。


全体的に黒を基調とした作品が多かったですが心地よい感じでした。
人物画、静物画や宗教画など様々な作品が観れて良かったです。


ディエゴ・ベラスケスマルス


ディエゴ・ベラスケス《狩猟服姿のフェリペ4世》


ディエゴ・ベラスケス《バリェーカスの少年》


ディエゴ・ベラスケス王太子バルタサール・カルロス騎馬像》


ディエゴ・ベラスケスについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A8%E3%82%B4%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%82%B9
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次回の更新は6月中旬頃を予定しております。

♯167 神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世の驚異の世界展


観 覧 日 : 2018年3月2日


会  場 : Bunkamura ザ・ミュージアム


H  P : http://www.bunkamura.co.jp/museum/past/


展示作品 : 神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世の驚異の世界展


期  間 : 2018年1月6日 〜 3月11日


料  金 : 1,600円 ・ 図録 2,400円


総展示作品数 : 143点+参考出品3点・特別展示6点  (内説明あり)78点


セクション(構成) : 6区画

            プロローグ ルドルフ2世とプラハ 

            第1章 拡大される世界 

            第2章 収集される世界

            第3章 変容する世界

            エピローグ 驚異の部屋 

            特別展示 フィリップ・ハース 


☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆☆


感想 :

プラハに宮廷を構え、神聖ローマ帝国皇帝として君臨したハプスブルク家のルドルフ2世(1552−1612)は、稀代の収集家として、また芸術の庇護者として知られています。16世紀末から17世紀初頭、彼の宮廷には世界各地から優れた人物たちが集結し、芸術作品、あるいは科学機器などのあらゆる優れた創作物、更には新たに発見された珍奇な自然物などが集められ、文字通り「驚異の部屋」とでも呼ぶべき膨大なコレクションが形成され、当時のヨーロッパの芸術文化の一大拠点ともなりました。本展ではジュゼッペ・アルチンボルドを始め、ルドルフ2世が愛好した芸術家たちの作品を中心に、占星術錬金術にも強い関心を示した皇帝の、時に魔術的な魅力に満ちた芸術と科学の世界が紹介されていました。


♯160のアルチンボルドも展示されていました。
さすが収集の賜物、素晴らしい作品が展示されておりとても良かったです。


ルーラント・サーフェリー 《動物に音楽を奏でるオルフェウス


ヨーリス・フーフナーヘル 《人生の短さの寓意(花と昆虫のいる二連画)》(部分)


ジュゼッペ・アルチンボルド《ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像》


ディルク・ド・クワード・ファン・ラーフェステイン《ルドルフ2世の治世の寓意》


HP:http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/18_rudolf/


次回の更新は5月下旬頃を予定しております。

♯166 祝・傘寿記念 松本零士の世界展


観 覧 日 : 2018年2月25日


会  場 : 名古屋栄三越6階リビングステーション


H  P : https://nearlyweb.net/card375363


展示作品 : 祝・傘寿記念 松本零士の世界展


期  間 : 2018年2月21日 〜 2月27日


料  金 : 無料 ・ 図録 1,200円


☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆☆


感想 :

名古屋栄三越では、今年80歳を迎えられた松本零士先生の作品展を開催しました。
青春時代を先生のアニメとともに過ごした方は、所狭しと展示された作品の数々に想い出がよみがえってくる気がしました。
2月25日(日)午後3時からは松本零士先生が来場され、額装品を購入された方先着25名さまに色紙にサインを入れてプレゼント!
松本零士先生に間近で会えるこの機会はとても貴重でした。
この作品展は展示販売も兼ねており『宇宙戦艦ヤマト』『銀河鉄道999』『キャプテンハーロック』などの複製画や一点ものの作品が展示されていました。
ちなみに購入したかはご想像におまかせします。





松本 零士について詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E6%9C%AC%E9%9B%B6%E5%A3%AB
をクリックして下さい。(ウィキペディア


次回の更新は4月下旬頃を予定しております。

♯165 「怖い絵」展


観 覧 日 : 2017年10月28日


会  場 : 上野の森美術館


H  P : http://www.ueno-mori.org/exhibitions/article.cgi?id=226


展示作品 : 「怖い絵」展


期  間 : 2017年10月7日 〜 12月17日


料  金 : 1,400円 ・ 図録 2,500円


総展示作品数 : 83点  (内説明あり)82点  補足12点


セクション(構成) : 6区画

            第1章 神話と聖書

            第2章 悪魔、地獄、怪物

            第3章 異界と幻視

            第4章 現実

            第5章 崇高の風景

            第6章 歴史


☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆☆


感想 :

ドイツ文学者・中野京子氏が2007年に上梓した『怖い絵』は、「恐怖」をキーワードに西洋美術史に登場する様々な名画の場面を読み解き、隠されたストーリーを魅力的に伝える本としてベストセラーとなり多方面で大きな反響を呼びました。
同書の第一巻が発行されてから10周年を記念して開催する本展は、シリーズで取り上げた作品を筆頭に「恐怖」を主題とする傑作を選び出しテーマごとに展示しています。


視覚的に直接「怖さ」が伝わるものから、歴史的背景やシチュエーションを知ることによってはじめて「怖さ」を感じるものまで、普段私たちが美術に求める「美」にも匹敵する「恐怖」の魅力を余すことなく紹介する、今までにない展覧会です。


本の事はさておき、ただ面白そうなので観に行きました。
ほとんどの作品に説明がついておりとても良かったと思います。
個人的に観に行って良かったと思うのは、ギュスターヴ=アドルフ・モッサ《彼女》が観れた事です。
徳島県にある『大塚国際美術館』に展示されているレプリカを観た事があり、いつか真作を観て見たいと思っておりいました。
今回は個人的にそれだけで行った価値があったと思います。


ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス《オデュッセウスに杯を差し出すキルケー》


ヘンリー・フューズリ《夢魔


ジョセフ・ライト《老人と死》


ウィリアム・ホガース 『ビール街とジン横丁』より《ジン横丁》


ギュスターヴ・モロー《ソドムの天使》


フレデリック・グッドール《チャールズ1世の幸福だった日々》


ポール・ドラローシュ 《レディ・ジェーン・グレイの処刑》


ギュスターヴ=アドルフ・モッサ《彼女》


特設HP:http://www.kowaie.com/


次回の更新は4月中旬頃を予定しております。