siseiryu美術館・博物館放浪記

今までに観に行った美術館・博物館などの記録です。

♯164 映画公開記念 鋼の錬金術師展


観 覧 日 : 2017年10月29日


会  場 : 東京ドームシティ Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)


H  P : https://www.tokyo-dome.co.jp/aamo/event/hagarenten.html#contents


展示作品 : 映画公開記念 鋼の錬金術師


期  間 : 2017年9月16日 〜 10月29日


料  金 : 1,500円 ・ 図録 1,500円


総展示作品数 : 点  (内説明あり)点


セクション(構成) : 7区画

            1.ふたりの錬金術師 

            2.人造人間(ホムンクルス

            3.親子

            4.最期の戦い.ふたりの錬金術

            5.真理の扉

            6.エクストラギャラリー

            7.Animation


☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆☆


感想 :

鋼の錬金術師」は漫画家・荒川弘(あらかわ ひろむ)氏が壮大なスケールで描く冒険物語で、2001年から2010年まで月刊『少年ガンガン』(スクウェア・エニックス)に連載されました。全世界シリーズ累計発行部数7000万部を超える大ヒット作品となり、この間テレビアニメ、ゲーム、劇場アニメも公開され、2017年12月には実写映画版が公開されたばかりです。こ
の作品は命とは何かという重く大きなテーマを扱いながらも、困難に立ち向かい、愛と信頼、絆により繰り広げられるドラマが、連載終了から時を経ても色褪せることなく、今なお人々を魅了し高い人気を博し続けています。
本展は荒川弘氏が描く「鋼の錬金術師」の世界を、カラー約60点を含む170点を超えるコミック生原稿を中心におよそ220点の原画や資料で振り返り、その魅力が一層伝わってくる展示となっていました。


<“ハガレン”の魅力が詰まった展示エリア>
1.ふたりの錬金術
物語の主人公でふたりの錬金術師の兄弟エドとアルそして、 ふたりとともに戦った仲間達に焦点をあてた作品が展示されていました。

2.人造人間(ホムンクルス
賢者の石を求める中、立ちはだかる存在“人造人間(ホムンクルス)”。彼らと繰り広げた戦いや、賢者の石が生み出した彼らが描かれたシーンを中心に展示されていました。

3.親子
キング・ブラッドレイとセリムという親子を中心に展示します。来場者の動きをセンサーが感知し“セリム”が追ってくるような映像演出で、作中に登場したセリムが迫ってくる雰囲気を体感できました。

4.最期の戦い.ふたりの錬金術
“お父様”との壮絶な戦いと、仲間達の絆が心に伝わってくるような作品を展示します。スピーディーに展開していくストーリーを彷彿とさせるような空間です。

5.真理の扉
“真理”と対峙するシーンを体感できるシアターと彼が見つけた真理の先にある未来とは。錬金術に縛られないそれぞれの人生を感じる作品で構成しています。

6.エクストラギャラリー
荒川弘先生の描く、ハガレンの世界はまだまだ続きます。ところ狭しと作品を展示したギャラリーコーナー。展示会のキービジュアルとして描き下ろされたカラーイラストのメイキングや本展初公開となるメイキングや本展初公開となる参考資料として作品を描く際に用いた武器などの展示もあります。さらに深く、ハガレンや荒川先生を感じることができました。

7.Animation
アニメシリーズや劇場作品で使用された資料を展示。アニメの魅力を振り返ることができました。


久しぶりに観て懐かしく思いました。
最初のアニメ化ではいまいちの終わり方でしたが、二回目のアニメ化では原作通りの展開となりすっきりしたのを覚えています。
この日は台風が直撃し暴風雨のなか二時間程入場待ちをして、観に行った事がある意味一番覚えている気がします・・・
興味を持たれた方は一度漫画を観てみてはいかがでしょうか。



















鋼の錬金術師について詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8B%BC%E3%81%AE%E9%8C%AC%E9%87%91%E8%A1%93%E5%B8%AB
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次回の更新は3月下旬頃を予定しております。

♯163 創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.1 創刊〜1980年代、伝説のはじまり


観 覧 日 : 2017年8月19日


会  場 : 森アーツセンターギャラリー


H  P : https://macg.roppongihills.com/jp/exhibitions/past/index.html


展示作品 : 創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.1 創刊〜1980年代、伝説のはじまり


期  間 : 2017年7月18日 〜 10月15日


料  金 : 2,000円 ・ 図録 3,500円


セクション(構成) : 3区画

            ・シアターゾーン 伝説のはじまり 

            ・作品体感ゾーン 降臨!!ジャンプ超英雄譚!!

            ・原画集結ゾーン 神話共鳴!!ジャン熱風列伝!!


☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆


感想 :

週刊少年ジャンプ」は1968年に創刊され、来年の2018年で50周年を迎えます。
これを記念して、「週刊少年ジャンプ」の創刊から現在までの歴史を振り返る展覧会、「週刊少年ジャンプ展」を3回にわけて開催されます。


第1回として「創刊50周年記念週刊少年ジャンプ展VOL.1 創刊〜1980年代、伝説のはじまり」では『男一匹ガキ大将』(本宮ひろ志)をはじめ、『聖闘士星矢』(車田正美)や『北斗の拳』(武論尊原哲夫)、『キン肉マン』(ゆでたまご)、『DRAGONBALL』(鳥山明)など63作品のヒーローたちが集結。この時代を代表する名作の貴重な原画の数々と、伝説の作品が登場する会場限定の映像シアターなど、雑誌の黎明期を支えた作品を紹介する豪華な展覧会となっています。


昔から欠かさず読んでいます「週間少年ジャンプ」!
知らない作品から懐かしい作品まで趣向を凝らした演出で展示されている作品は当時を思い出し懐かしい気持ちになりました。
また、2018年3月19日(月)から2018年6月17日(日)まで『創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.2 −1990年代、発行部数653万部の衝撃−』が森アーツセンターギャラリーで開催されるので観に行く事が出来れば行きたいと思います。



週間少年ジャンプについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%B1%E5%88%8A%E5%B0%91%E5%B9%B4%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%97
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次回の更新は3月中旬頃を予定しております。

♯162 地獄絵ワンダーランド


観 覧 日 : 2017年8月19日


会  場 : 三井記念美術館


H  P : http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/list.html


展示作品 : 地獄絵ワンダーランド


期  間 : 2017年7月15日 〜 9月3日


料  金 : 1,300円 ・ 図録 2,000円


総展示作品数 : 102点  (内説明あり)46点


セクション(構成) : 5区画

            第1章 ようこそ地獄の世界へ
                *入口はのんのんばあと地獄めぐり
                *往生要集の世界
                *写真画像展示
                *六道・地獄の光景

            第2章 地獄の構成メンバー
                *閻魔王・十王・地蔵菩薩

            第3章 ひろがる地獄のイメージ
                *山のなかの地獄
                *「心」と地獄
                *地獄めぐりの物語
                *「ひろがる地獄のイメージ」から「地獄絵ワンダーランド」へ
                *「心」字の展開

            第4章 地獄絵ワンダーランド

            第5章 あこがれの極楽
                *厭離穢土・欣求浄土

            
☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆☆


感想 :

仏教の世界観である地獄と極楽は、平安時代源信が著した『往生要集』により具体的なイメージが与えられ、絵画・彫刻などの多彩な作品が生まれました。この展覧会では地獄と極楽の美術を通じて、日本人が抱いてきた死生観・来生観をたどります。なかでも近世以降、民間で描かれた「たのしい地獄絵」や、水木しげる「のんのんばあ地獄めぐり」などにも焦点をあて、「地獄絵ワンダーランド」を楽しむ特別展です。


絵画や仏像などを通して地獄思想の変遷をたどる「地獄絵ワンダーランド」展は、古くは中国の南宋・元時代に描かれた重要文化財の絵画から、新しいものは漫画家・水木しげる(1922〜2015年)のイラスト原画まで約90件の作品で、恐怖とユーモアを交えた「地獄めぐり」が楽しめる企画展です。
インドで生まれた六道輪廻(りんね)の他界観のなかで最悪所である地獄は、日本に入り平安期、比叡山の高僧・源信(942〜1017年)の「往生要集」によって世に広まり、貴族たちはその悲惨な光景を地獄草紙などにリアルに描かせた。だから、平安期から鎌倉期の地獄絵は苦しみを克明に描いた冷徹さが見どころでした。
鎌倉期には中国から輸入された十王図で死者の審判をする閻魔(えんま)など十王の仕組みがもたらされた。本来、冥界(めいかい)を司(つかさど)るインドの閻魔天が中国に入って道教の思想と交わることで生まれたのが十王。それは滋賀・新知恩院の六道絵の地獄絵に描かれた裁判官たちが、中国の役人の衣装であることからもうかがえます。
16世紀に入ると、日本独自の地獄の表現が登場し山岳信仰に基づいたものや女性信者に特化したものなどで、忌むべき地獄が日本人の精神性と結びつき、多様な造形として生まれたのもこの時代です。
中世末期から近世に入るころには、寺社が庶民への布教に力を入れはじめ、仏画にもわかりやすい図解が求められるようになり、素朴で愛嬌(あいきょう)のあるものが描かれるようになりました。いわば「ヘタウマ」な地獄絵です。さらに、文化が円熟すると、地獄は文人たちのパロディーの対象にもり、白隠(1686〜1768年)の「地獄極楽変相図」などは双方の性格をあわせもったものだそうです。
木喰上人の十王坐像などを含め、こうした死への恐れを超越した魅力ある作品群は、現代の水木作品へと連なってきたそうです。


みなさんは地獄の裁判官で閻魔大王以外に知っていますか?
地獄の裁判は初七日『秦広王(しんこうおう)』、二七日『初江王(しょこうおう)』、三七日『宋帝王(そうていおう)』、四七日『五官王(ごかんおう)』、五七日『閻魔王』、六七日『変成王(へんじょうおう)』、七七日『太山王(たいざんおう)』、百日『平等王(びょうどうおう)』、一年『都市王(としおう)』、三年『五道転輪王(ごどうてんりんおう)』という十王(じゅうおう)から成り立っているそうです。
地獄も八大地獄は136種類と様々な地獄があるそうです。

話は逸れますが、♯149でアップしていますが地獄を題材にした『鬼灯の冷徹』という漫画があります。
上記の内容などを踏まえ作られた作品でとても面白いので興味を持たれた方は一度観て見てもどうでしょうか。


『水木少年とのんのんばあの地獄めぐり』より「表紙」 紙本着色 1枚


『水木少年とのんのんばあの地獄めぐり』より「閻魔大王」 紙本着色 1枚


往生要集


六道絵 紙本着色 6幅


熊野歓心十界曼荼羅 紙本着色 1幅


木造 十王像・葬頭河婆像・白鬼像 12躯 木喰(1718〜1810)作


地蔵・十王図


阿弥陀二十五菩薩来迎図 絹本着色 1幅


水木しげるについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E6%9C%A8%E3%81%97%E3%81%92%E3%82%8B
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次回の更新は2月下旬頃を予定しております。

♯161 ベルギー奇想の系譜 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで


観 覧 日 : 2017年8月18日


会  場 : Bunkamura ザ・ミュージアム


H  P : http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/17_belgium/


展示作品 : ベルギー奇想の系譜 ボスからマグリットヤン・ファーブルまで


期  間 : 2017年7月15日 〜 9月24日


料  金 : 1,500円 ・ 図録 2,400円


総展示作品数 : 134点  (内説明あり)42点


セクション(構成) : 8区画

            Ⅰ.15-17世紀のフランドル美術 

             Ⅰ−1.ヒエロニムス・ボスの世界

             Ⅰ−2.ピーテル・ブリューゲル(父)の世界

             Ⅰ−3.ぺーテル・パウルルーベンスの世界

            Ⅱ.19世紀末から20世紀初頭のベルギー象徴派・表現主義 

             Ⅱ−1.フェリシアン・ロップスの世界

             Ⅱ−2.ベルギー象徴派

             Ⅱ−3.ジェームズ・アンソールの世界

            Ⅲ.20世紀のシュルレアリスムから現代まで

             Ⅲ−1.デルヴォーマグリット

             Ⅲ−2.ヤン・ファーブルと現代ベルギー美術


☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆☆


感想 :

現在のベルギーとその周辺地域では、中世末期からの写実主義の伝統の上に、空想でしかありえない事物を視覚化した絵画が発展しました。
しかし18世紀、自然科学の発達と啓蒙思想がヨーロッパを席巻するなか、不可解なものは解明されてゆき、心の闇に光が当てられるようになります。かつての幻想美術の伝統が引き継がれるのは、産業革命後の19世紀、人間疎外、逃避願望を背景とした象徴主義においてでした。
画家たちは夢や無意識の世界にも価値を見出し、今日もこの地域の芸術に強い個性と独自性を与えつづけています。
本展では、この地域において幻想的な世界を作り出した一連の流れを、ボス派やブリューゲルなどの15・16世紀のフランドル絵画に始まり、象徴派のクノップフ、アンソール、シュルレアリストマグリットデルヴォー、そして現代のヤン・ファーブルまで、総勢30名の作家によるおよそ500年にわたる「奇想」ともいえる系譜を、約120点の国内外の優れたコレクションでたどります。


♯124、127、159でヒエロニムス・ボス、♯21、159でピーテル・ブリューゲル、♯1でジェームズ・アンソール、♯75でポール・デルヴォー、♯113でマグリットなど昔観た作品から最近観た作品まで結構な知っている作者の作品が展示されていました。
今回の展示は感覚的にとても良い作品が揃っておりとても楽しかったです。


ヒエロニムス・ボス工房《トゥヌグダルスの幻視》


ピーテル・ブリューゲル(父)[原画]、ピーテル・ファン・デル・ヘイデン[彫版]《大食》


ぺーテル・パウルルーベンス[原画]、リュカス・フォルステルマン(父)[彫版]《反逆天使と戦う大天使聖ミカエル》


フェリシアン・ロップス[原画]、アルベール・ベルトラン [彫版]《娼婦政治家》


ジャン・デルヴィル《レテ河の水を飲むダンテ》


ジェームズ・アンソール《オルガンに向かうアンソール》


トマス・ルルイ《生き残るには脳が足らない》


ヒエロニムス・ボスについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%82%A8%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%82%B9
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次回の更新は1月下旬頃を予定しております。

♯160 アルチンボルド展


観 覧 日 : 2017年6月25日


会  場 : 国立西洋美術館


H  P : http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2017arcimboldo.html


展示作品 : アルチンボルド


期  間 : 2017年6月20日 〜 9月24日


料  金 : 1,600円 ・ 図録 2,800円


総展示作品数 : 77点  (内説明あり)19点


セクション(構成) : 7区画

            Ⅰ.アルチンボルドとミラノ

            Ⅱ.ハプスブルク宮廷

            Ⅲ.自然描写

            Ⅳ.自然の奇跡

            Ⅴ.寄せ絵

            Ⅵ.職業絵とカリカチュアの誕生

            Ⅶ.上下絵から静物画へ


☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆☆


感想 :

ジュゼッペ・アルチンボルド(1526-1593年)は、16世紀後半にウィーンとプラハハプスブルク家の宮廷で活躍した、イタリア・ミラノ生まれの画家です。
自然科学に深い関心を示したマクシミリアン2世、稀代の芸術愛好家として知られるルドルフ2世という神聖ローマ皇帝たちに寵愛されたアルチンボルドは、歴史上でもひときわ異彩を放つ、宮廷の演出家でした。そんな「アルチンボルド」の名は何よりも、果物や野菜、魚や書物といったモティーフを思いがけないかたちで組み合わせた、寓意的な肖像画の数々によって広く記憶されています。
奇想と知、驚異と論理とが分かちがたく交錯するそれらの絵画は、暗号のようにして豊かな絵解きを誘い、20世紀のシュルレアリスム以後のアーティストたちにも、大きな刺激を与えました。

本展は、世界各地の主要美術館が所蔵するアルチンボルドの油彩約10点や素描を中心に、およそ100点の出品作品により、この画家のイメージ世界の生成の秘密に迫り、同時代の文脈の中に彼の芸術を位置づけ直す試みです。
日本で初めて、アルチンボルドのユーモアある知略の芸術を本格的にご紹介されたこの企画展はとても良かったです。


以前大塚国際美術館(徳島)にある陶器模写で初めて《春》《夏》《秋》《冬》を観てとても印象的であり今でも覚えています。
季節の植物や書物や食べ物など一見人物見えない題材を集めて人物画を描くその技術は素晴らしく、今回実物を観る事が出来てとても嬉しく思います。
また、企画展があれば観に行きたいと思います。


ジュゼッペ・アルチンボルド《春》


ジュゼッペ・アルチンボルド《夏》


ジュゼッペ・アルチンボルド《秋》


ジュゼッペ・アルチンボルド《冬》


ジュゼッペ・アルチンボルド《ソムリエ(ウェイター)》


ジュゼッペ・アルチンボルド《司書》


ジュゼッペ・アルチンボルド《法律家》


ジュゼッペ・アルチンボルド《コック/肉》


ジュゼッペ・アルチンボルド《庭師/野菜》


ジュゼッペ・アルチンボルドについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%82%BC%E3%83%83%E3%83%9A%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%83%89
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次回の更新は2018年1月下旬頃を予定しております。

当ブログに来ていただき誠にありがとうございました。
また来年も定期的に更新していきたいと思いますのでよろしくお願い致します。
では、良いお年を。

♯159 ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展 16世紀ネーデルラントの至宝−ボスを超えて−


観 覧 日 : 2017年6月25日


会  場 : 東京都美術館


H  P : http://www.tobikan.jp/exhibition/2017_babel.html


展示作品 : ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲルバベルの塔」展 16世紀ネーデルラントの至宝−ボスを超えて−


期  間 : 2017年4月18日 〜 7月2日


料  金 : 1,600円 ・ 図録 2,500円


総展示作品数 : 89点  (内説明あり)26点


セクション(構成) : 8区画

            Ⅰ.16世紀ネーデルラントの彫刻 

            Ⅱ.信仰に仕えて

            Ⅲ.ホラント地方の美術

            Ⅳ.新たな画題へ

            Ⅴ.奇想の画家ヒエロニムス・ボス

            Ⅵ.ボスのように描く

            Ⅶ.ブリューゲルの版画

            Ⅷ.「バベルの塔」へ


☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆☆



感想 :

バベルの塔」展ですが副題に「16世紀ネーデルラントの至宝―ボスを超えて」とある通り、ブリューゲルのみならず、彼が手本とした先駆者ヒエロニムス・ボスの油彩2点、そして彼らが生きた時代、16世紀ネーデルラントの絵画、版画、彫刻を全体で約90点の出品作がありました。
迫真の写実と輝くような美しい色彩が印象的な油彩絵画、ボスの怪物モチーフが所狭しと、描かれる版画作品、そして木彫の粋を尽くした彫刻作品など、16世紀ネーデルラント美術の精華が観れました。
また、新しい試みとして作品を美しく見やすく展示することに加え、東京藝術大学COI拠点の特別協力により芸術と科学技術を融合させ、原寸を約300%拡大したブリューゲルバベルの塔」の複製画が展示され、同拠点は「バベルの塔」の3DCG動画も制作し、多様なメディアを駆使してこの傑作の魅力に迫りました。


今回の展示ではブリューゲル1世作、《バベルの塔》の驚異の写実を実見できます。一説には画面上に描かれた人々の数は1,400人と言われ、細密なだけでなく、圧倒的なボリュームと迫真性を備えた世紀の傑作を観る事が出来ました。
「奇想の画家、ボス」の油彩画2点が初来日し、2016年はボス没後500年に当たり、欧米ではボス・ブームが起きています。世界中で約25点しかないとされるボスの真作2点が日本で初めて鑑賞できる、めったにない機会でした。
そして、ボスの影響を受けた16世紀の銅版画、とくにブリューゲル下絵の銅版画を多数見られ、私たちの想像力を刺激するたくさんの怪物(モンスター)が登場します。頭足人間(グリロス)など、奇怪な生き物の数々を観るれました。
最後に、16世紀ネーデルラントの絵画、彫刻の歴史を一覧し、15世紀後半から16世紀にかけてはネーデルラントの美術の中心は南から北に移り、それまでの宗教絵画から風景画、風俗画に変わっていきました。この変遷を優れた作品でたどれる特別展でした。


放浪者(ヒエロニムス・ボス)


最後の審判(ヒエロニムス・ボスの画風の模倣)


最後の審判(ヒエロニムス・ボスの画風の模倣)


象の包囲(ヒエロニムス・ボスの画風の模倣)


アントニウスの誘惑(ピーテル・ブリューゲル1世)


大きな魚は小さな魚を食う(ピーテル・ブリューゲル1世)


大食(ピーテル・ブリューゲル1世)


邪淫(ピーテル・ブリューゲル1世)


忍耐(ピーテル・ブリューゲル1世)


最後の審判ピーテル・ブリューゲル1世)


キリストの冥府への下降(ピーテル・ブリューゲル1世)


金銭の戦い(ピーテル・ブリューゲル1世)


バベルの塔ピーテル・ブリューゲル1世)


大友克洋『INSIDE BABEL』 デジタルコラージュ:河村康輔 2017年


大友克洋『INSIDE BABEL下絵(奥1)』 2017年


公式HP:http://babel2017.jp/

ピーテル・ブリューゲルについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%AB
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次回の更新は12月中旬頃を予定しております。

♯158 レオナルド×ミケランジェロ展


観 覧 日 : 2017年6月24日


会  場 : 三菱一号館美術館


H  P : http://mimt.jp/exhibition/


展示作品 : レオナルド×ミケランジェロ


期  間 : 2017年6月17日 〜 9月24日


料  金 : 1,700円 ・ 図録 2,300円


総展示作品数 : 70点  (内説明あり)30点


セクション(構成) : 8区画

            序章:レオナルドとミケランジェロ−そして素描の力 

             Ⅰ.顔貌表現

             Ⅱ.絵画と彫刻:パラゴー

             Ⅲ.人体表現

             Ⅳ.馬と建築

             Ⅴ.レダと白鳥

             Ⅵ.手稿と手紙 

            終章:肖像画


☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆☆


感想 :

15世紀イタリアで画家として才能を発揮し、建築、科学、解剖学の分野にまで関心を広げ「万能人」と呼ばれたレオナルド・ダ・ヴィンチ。10代から頭角を現し「神のごとき」と称された世紀の天才彫刻家ミケランジェロ・ブオナローティ
本展は、芸術家の力量を示す上で最も重要とされ、全ての創造の源である素描(ディゼーニョ)に秀でた2人を対比する日本初の展覧会です。素描のほかに油彩画、手稿、書簡など、トリノ王立図書館やカーサ・ブオナローティ所蔵品を中心におよそ65点(うち日本初公開作品約30点)が一堂に会します。イタリアが生んだ2人の天才の「最も美しい」とされる素描、レオナルド作《少女の肖像/〈岩窟の聖母〉の天使のための習作》と、ミケランジェロ作《〈レダと白鳥〉のための頭部習作》を間近で見比べる貴重な機会となりました。


両人ともさすがの一言ですね。
個人的には『レオナルド・ダ・ヴィンチに基づく《レダと白鳥》』が気に入りました。
ダ・ヴィンチは♯043、131でも観に行っていますがやはりすごいとしか言えません。
また、両人の企画展があれば観に行きたいと思います。


レオナルド・ダ・ヴィンチ《少女の頭部/岩窟の聖母の天使のための習作》


レオナルド・ダ・ヴィンチあるいはチェーザレ・ダ・セスト《老人の頭部》


ミケランジェロ・ブオナローティ《背を向けた男性裸体像》


レオナルド・ダ・ヴィンチに基づく《レダと白鳥》


フランチェスコ・ブリーナ(帰属)《レダと白鳥(失われたミケランジェロ作品に基づく)》


レオナルド・ダ・ヴィンチ《大鎌を装備した戦車の二つの案》


レオナルド・ダ・ヴィンチについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%AA%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%81
ミケランジェロ・ブオナローティについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%82%B1%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AD%E3%83%BB%E3%83%96%E3%82%AA%E3%83%8A%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3
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