siseiryu美術館・博物館放浪記

今までに観に行った美術館・博物館などの記録です。

♯161 ベルギー奇想の系譜 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで


観 覧 日 : 2017年8月18日


会  場 : Bunkamura ザ・ミュージアム


H  P : http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/17_belgium/


展示作品 : ベルギー奇想の系譜 ボスからマグリットヤン・ファーブルまで


期  間 : 2017年7月15日 〜 9月24日


料  金 : 1,500円 ・ 図録 2,400円


総展示作品数 : 134点  (内説明あり)42点


セクション(構成) : 8区画

            Ⅰ.15-17世紀のフランドル美術 

             Ⅰ−1.ヒエロニムス・ボスの世界

             Ⅰ−2.ピーテル・ブリューゲル(父)の世界

             Ⅰ−3.ぺーテル・パウルルーベンスの世界

            Ⅱ.19世紀末から20世紀初頭のベルギー象徴派・表現主義 

             Ⅱ−1.フェリシアン・ロップスの世界

             Ⅱ−2.ベルギー象徴派

             Ⅱ−3.ジェームズ・アンソールの世界

            Ⅲ.20世紀のシュルレアリスムから現代まで

             Ⅲ−1.デルヴォーマグリット

             Ⅲ−2.ヤン・ファーブルと現代ベルギー美術


☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆☆


感想 :

現在のベルギーとその周辺地域では、中世末期からの写実主義の伝統の上に、空想でしかありえない事物を視覚化した絵画が発展しました。
しかし18世紀、自然科学の発達と啓蒙思想がヨーロッパを席巻するなか、不可解なものは解明されてゆき、心の闇に光が当てられるようになります。かつての幻想美術の伝統が引き継がれるのは、産業革命後の19世紀、人間疎外、逃避願望を背景とした象徴主義においてでした。
画家たちは夢や無意識の世界にも価値を見出し、今日もこの地域の芸術に強い個性と独自性を与えつづけています。
本展では、この地域において幻想的な世界を作り出した一連の流れを、ボス派やブリューゲルなどの15・16世紀のフランドル絵画に始まり、象徴派のクノップフ、アンソール、シュルレアリストマグリットデルヴォー、そして現代のヤン・ファーブルまで、総勢30名の作家によるおよそ500年にわたる「奇想」ともいえる系譜を、約120点の国内外の優れたコレクションでたどります。


♯124、127、159でヒエロニムス・ボス、♯21、159でピーテル・ブリューゲル、♯1でジェームズ・アンソール、♯75でポール・デルヴォー、♯113でマグリットなど昔観た作品から最近観た作品まで結構な知っている作者の作品が展示されていました。
今回の展示は感覚的にとても良い作品が揃っておりとても楽しかったです。


ヒエロニムス・ボス工房《トゥヌグダルスの幻視》


ピーテル・ブリューゲル(父)[原画]、ピーテル・ファン・デル・ヘイデン[彫版]《大食》


ぺーテル・パウルルーベンス[原画]、リュカス・フォルステルマン(父)[彫版]《反逆天使と戦う大天使聖ミカエル》


フェリシアン・ロップス[原画]、アルベール・ベルトラン [彫版]《娼婦政治家》


ジャン・デルヴィル《レテ河の水を飲むダンテ》


ジェームズ・アンソール《オルガンに向かうアンソール》


トマス・ルルイ《生き残るには脳が足らない》


ヒエロニムス・ボスについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%82%A8%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%82%B9
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