♯185 クマのプーさん展

観 覧 日 : 2019年3月21日
H P : https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/19_pooh/
展示作品 : クマのプーさん展
期 間 : 2019年2月9日 ~ 4月14日
料 金 : 1,500円 ・ 図録 2,916円
総展示作品数 : 150点 (内説明あり)56点
セクション(構成) : 5区画
第1章 さて、お話ははじまります
第2章 お話は、どうかな?
第3章 物語る術
第4章 プー、本になる
第5章 世界中で愛されているクマ
感想 :
さて、お話は はじまります
息子クリストファー・ロビンとそのぬいぐるみがお話のモデル
クリストファー・ロビン・ミルンは、父A.A.ミルンと母ダフネの間に生まれた一人っ子でした。「クマのプーさん」、あるいは縮めて「プー」と呼ばれていたのは、手足が長く、おなかを押すとうなり声をたてる大きなぬいぐるみのクマで、クリストファー・ロビンのお気に入りでした。子ども部屋には、ほかにもプーの仲間がいて――最初がイーヨー、それからコブタ、カンガとルー、トラーが加わりました。遊んでいるクリストファーをみながら、父親は彼らの冒険を記録していきました。
ミルン一家が週末をすごす家に近いアッシュダウンの森が、クリストファーの探検の舞台となりました。シェパードもここを訪れ、森やクリストファーのおもちゃをスケッチしました。しかし、彼の絵は、自身の息子グレアムと、そのおもちゃのクマ、グラウラーからヒントを得ています。
『クマのプーさん』の冒頭で、クリストファー・ロビンは、クマをつれて2階からおりてきて、おとうさんにお話をせがみます。そこでミルンは、森で経験したいくつもの冒険のひとつを話してやります。お話が終わると、階段は、お風呂とベッド、つまり現実の世界へもどる、象徴的な存在になります。
このシュタイフ社のぬいぐるみは、E.H.シェパードの息子のグレアムがもっていたクマのグラウラーに似ています。ドイツのぬいぐるみメーカーのシュタイフ社は、1902年に、最初のテディベアを作ったことで知られています。
物語の舞台「百町森」のモデル
―アッシュダウンの森
1925年から、ミルン一家は、イーストサセックスのハートフィールドにあるコッチフォード・ファームで、週末を過ごすようになりました。クリストファーは、近くのアッシュダウンの森を含む家の周囲を、降っても照っても、探検するようになりました。しかし、彼の「てんけん」のはじまりは、庭の大きなクルミの木でした。お茶の時間になると、クリストファーは家に戻って、冒険してきたことを話しました。それがもとになって、『クマのプーさん』『プー横丁にたった家』の2冊が生まれたのです。
森はいつでもそこにあります……。
そして、クマと仲よしのひとたちなら、だれでもそれを見つけることができるのです。
―『プー横丁にたった家』、ミルンの前書き「ご解消」より


お話は、どうかな?
原画でたどるプーと仲間たちの名場面の数々
クリストファー・ロビンが、おやすみまえのおはなしを聞こうと、しずかに暖炉の前に座っているとき、父親のA.A.ミルンは、目の前の幼い男の子を見ると同時に、自分の幸せな子ども時代もふりかえっていました。これらのシンプルなお話は、遊び心たっぷりの空想から出たものですが、日常に深く根ざしたものでもありました。テーマは子ども時代、ちょっとした事件や思いちがい、仲良しとけんか、冒険と問題解決、読み書き計算を学ぶことなどでした。
「つまり、こういうことなんです。」と、プーはいった。
「風船でハチミツをとるにはね、ハチミツをとりにきたってことを、ミツバチに知られないようにするのが、だいじなことなんです。」より
―『クマのプーさん』第1章「わたしたちが、クマのプーやミツバチとお友だちになり、さて、お話ははじまります」より
クリストファー・ロビンが、プーの前足をつかまえ、ウサギがクリストファー・ロビンにつかまり、それから、ウサギの親せき友人一同が、総出で、ウサギにつかまり、みんなが、いっしょにひっぱりました。
―『クマのプーさん』第2章「プーがお客にいって、動きのとれなくなる話」より
「ああう!」と、トラーは、わきをとんですぎる木を見ながら、どなりました。
「気をつけろ!」とクリストファー・ロビンがみんなにさけびました。
―『プー横丁にたった家』第4章「トラーは木にのぼらないということがわかるお話」より

物語る術
シェパードは、書かれた物語を解釈し、生き生きとした画像に変える天才的な能力を持っていました。それが本の成功の鍵だったのです。またとない技法を備えた画工であり、鋭い観察者で、どんな細かなディテールにも気を配るシェパードは、ミルンと並んで、プーの生みの親でありました。


プー、本になる
『クリストファー・ロビンのうた』(1924年)、『クマのプーさん』(1926年)、『クマのプーさんとぼく』(1927年)そして『プー横丁にたった家』(1928年)は、クリストファー・ロビン本として知られるようになりました。1928 年には、これらの本は、「児童文学におけるユニークな地位」を獲得していました。後に、安価なペーパーバックが出回るようになり、読者はますます広がっていきました。カラー版も出始めました。以後、絶版になったことはなく、世界の児童書の中でも、もっとも愛される本のひとつであり続けています。
世界中で愛されているクマ
ミルンの本の人気を見込んで、1930年に、アメリカの起業家スティーヴン・スレシンジャーは、プーとその仲間をもとに、商品開発に乗り出しました。1966年、ディズニーはプーの物語をアニメ化。プーは、世界中に知られる、大人気のキャラクターになったのです。
物語は50以上の言葉に訳され、ありとあらゆるものに――ティーセットから料理本まで――プーの図柄がついています。一目見ればプーとわかるシェパードの絵の力もあって、キャラクターたちは、皮肉めいたものからおセンチなものまで、様々な文脈のなかで言及されるようになりました。
世界で一番有名なクマ「プーさん」です。
会場に入るのに1時間半待ちました。子供から高齢な方まで様々な年齢層の方が観にこられておりその知名度はさすがです。自分はディズニーのプーさんしか認識しておらず、この展覧会でクマのプーさんの原点を知ることが出来たと思います。
クマのプーさんについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%81%AE%E3%83%97%E3%83%BC%E3%81%95%E3%82%93
をクリックして下さい。(ウィキペディア)
本年の更新は以上です。
現状なかなか美術館に行けてないものの更新はしていく予定です。
更新が月一程度だったり観てからかなりの時間差があるにも関わらず観に来て頂いた方には感謝です。
また2020年もよろしくお願いいたしますm(_ _)m
次回の更新は2020年1月中~下旬頃を予定しております。
♯184 奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド


観 覧 日 : 2019年3月21日
会 場 : 東京都美術館
H P : https://www.tobikan.jp/exhibition/2018_kisounokeifu.html
展示作品 : 奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド
期 間 : 2019年2月9日 ~ 4月7日
料 金 : 1,600円 ・ 図録 2,700円
総展示作品数 : 後期 82点〔前後期 113点〕 (内説明あり)後期 26点
セクション(構成) : 8区画
・幻想の博物誌 伊藤若冲(1716-1800)
・醒めたグロテクス 曽我蕭白(1730-1781)
・京のエンターテイナー 長沢芦雪(1754-1799)
・執念のドラマ 岩佐又兵衛(1578-1650)
・江戸琳派の鬼才 鈴木其一(1796-1858)
・幕末浮世絵七変化 歌川国芳(1797-1861)
感想 :
本展は、1970年に刊行された美術史家・辻惟雄による『奇想の系譜』に基づく、江戸時代の「奇想の絵画」の決定版です。岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳に、白隠慧鶴、鈴木其一を加えた8人の代表作を一堂に会し、重要文化財を多数含む展示となっています。豊かな想像力、奇想天外な発想にみちた江戸絵画の魅力を紹介。現代の目を通した新しい「奇想の系譜」を発信します。
○みどころ
美術史家・辻惟雄氏(1932-)が、今から約半世紀前の1970年に著した『奇想の系譜』。本展はその著作に基づいた、江戸時代の「奇想の絵画」展の決定版です。『奇想の系譜』で採り上げられたのは、それまで書籍や展覧会でまとまって紹介されたことがなかった、因襲の殻を打ち破った、非日常的な世界に誘われるような絵画の数々でした。
本展では、同書で紹介された、岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳に、白隠慧鶴、鈴木其一を加えた8人の作品を厳選したラインナップになっています。
近年の「若冲ブーム」、「江戸絵画ブーム」、ひいては「日本美術ブーム」の実相をご存知の方も、またこの展覧会ではじめて魅力的な作品に出会うことになる方にも、満足いただける内容を目指しました。奇想天外な発想にみちた作品の数々を紹介し、現代の目を通した新たな「奇想の系譜」を発信する本展において、江戸絵画の斬新な魅力をご堪能ください。
美術史家・辻惟雄氏(1932〜)が、今から半世紀近く前の1970年に著した『奇想の系譜』。そこに紹介されたのは、それまでまとまって書籍や展覧会で紹介されたことがない、因襲の殻を打ち破り意表を突く、自由で斬新な発想で、非日常的な世界に誘われる絵画の数々でした。それから半世紀近くたった現在では、かつては江戸時代絵画史の傍流とされてきた画家たちが、その現代に通じる革新性によって熱狂的ともいえる人気を集めています。
本展では『奇想の系譜』で取り上げられた6名の画家、岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳の他に白隠慧鶴、鈴木其一を加えました。
8名それぞれの画家の作品を厳選し、近年の「若冲ブーム」、「江戸絵画ブーム」、ひいては「日本美術ブーム」の実相をご存じの方にも、またこの展覧会ではじめて魅力的な作品に出会うことになる方にも、満足していただける内容を目指しました。現代の私たちの目を通して、新たな「奇想の系譜」を発信することで、豊かな想像力、奇想天外な発想に満ちた江戸絵画の新たな魅力を紹介します。
1江戸時代の奇想画家
8名の代表作が勢揃い!
岩佐又兵衛、狩野山雪、白隠慧鶴、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、鈴木其一、歌川国芳。自由で斬新な個性を発揮した画家の系譜をたどります。
2新発見、初公開の作品に注目
若冲《梔子くちなし雄鶏図》《鶏図押絵貼屏風》や芦雪《猿猴弄柿えんこうろうし図》など、新発見や初公開の作品が多数出品されます。
3海外からの出品も多数、
そして初の里帰り作品も
著名なプライス・コレクションから若冲、芦雪、其一の優品が出品されます。
そして米国・キャサリン&トーマス・エドソンコレクションより、其一の《百鳥百獣図》が初の里帰りを果たします。
伊藤 若冲 〔いとうじゃくちゅう〕(1716-1800)
幻想の博物誌
京都の青物問屋の長男として生まれ、40歳で家督を弟に譲り画業に専念。40代前半から約10年をかけ完成させた「釈迦三尊像」3幅と「動植綵絵」30幅を相国寺に寄進した。写実と幻想を巧みに融合させ、濃密な色彩を使い精緻に描かれた花鳥画から、墨の濃淡を自在にあやつり、確かな画力を駆使して描かれた水墨画まで、個性的で多彩な作品を数多く遺している。




曽我 蕭白〔そがしょうはく〕(1730-1781)
醒めたグロテスク
京都の商家に生まれ、伊勢や播磨を放浪した後、40歳を過ぎて京都に定住。18世紀京都画壇の鬼才たちの中でも、最も激烈な表現を指向した。20代後半には、室町時代の曽我派の直系にあたると自称して曽我姓を名乗った。漢画を学び中国の仙人や聖人といった伝統的な故事を多く描いているが、その表現は独創的で狂気に満ち、時に見る者の神経を逆なでし、混沌の渦へと落とし入れる。
長沢 芦雪〔ながさわろせつ〕(1754-1799)
京みやこのエンターテイナー
京都・篠山の下級武士の子として生まれ、円山応挙に師事。応挙が創った写生画法を忠実にたどる弟子がほとんどを占める中で、大胆な構図と才気あふれる奔放な筆法で独自の画境を切り開き、エンターテイナー的な遊び心ある個性的な作品を多数遺している。



岩佐 又兵衛〔いわさまたべえ〕(1578-1650)
執念のドラマ
戦国武将・荒木村重の子として生まれ、一族の滅亡後、母方姓「岩佐」を名乗り、京都で絵師として活動を始める。北庄(福井市)に移住し、20余年を過ごした後、寛永14年(1637)、三代将軍徳川家光の娘千代姫の婚礼調度制作を命じられ、江戸に移り住み、そこで波乱に満ちた生涯を終えた。大和絵と漢画双方の高度な技術を完璧に修得し、どの流派にも属さない個性的な感覚に長け、後の絵師に大きな影響を与えた。

狩野 山雪 〔かのうさんせつ〕(1590-1651)
狩野派きっての知性派
九州肥前国の生まれで、京狩野の狩野山楽に16歳の頃弟子入りし、その後婿養子となる。妙心寺など京都の大寺院のための作画を多く遺した。伝統的な画題を独自の視点で再解釈し、垂直や水平、二等辺三角形を強調した理知的な幾何学構図で知られる。日本で最初の本格的な画家伝である『本朝画史』は、山雪の草稿を元に息子の狩野永納が完成させた。

白隠 慧鶴 〔はくいんえかく〕(1685-1768)
奇想の起爆剤
臨済宗中興の祖と呼ばれる禅僧。駿州原宿(現在の沼津市)に生まれ、15歳のときに出家。「不立文字(言葉に頼るな)」といわれる禅宗において、白隠は夥おびただしい数の禅画や墨跡を遺している。職業画家ではない、仏の教えを伝える手段として描かれた一見ユーモラスで軽妙、かつ大胆な書画は、蕭白、芦雪、若冲など18世紀京都画壇・奇想の画家たちの起爆剤となった。


鈴木 其一〔すずききいつ〕 (1796-1858)
江戸琳派の鬼才
尾形光琳に私淑した江戸琳派の祖、酒井抱一の忠実な弟子としてしばしば代作もつとめるほどだったが、師の没後は個性的な作風に傾斜していった。自然の景物を人工的に再構成する画風は、抱一の瀟洒な描写とは一線を画し、その奇想ぶりが近年急速に再評価されつつある。




歌川 国芳 〔うたがわくによし〕(1797-1861)
幕末浮世絵七変化
江戸本銀町生れ。文政末期「通俗水滸伝豪傑百八人之壷個」シリーズで人気を博す。役者絵の国貞、風景画の広重と並び、武者絵の国芳として第一人者となった。戯画、美人画、洋風風景画にも発想の豊かな近代感覚を取り込む一方、役者絵や風刺画など、幕府の取り締まりをかいくぐり、機知に富んだ作品で庶民の支持を博した。

なかなか個性豊かな方々の作品が展示されておりました。
割とポピュラーな伊藤 若冲や歌川国芳以外の作品大胆かつ緻密な感じがとても良かったです。
また色々な展示を観に行きたいなと思いました。
次回の更新は12月中旬又は下旬頃を予定しております。
♯183 ロマンティックロシア

観 覧 日 : 2019年1月14日
H P : http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/18_russia/
展示作品 : ロマンティックロシア
期 間 : 2018年11月23日 ~ 2019年1月27日
料 金 : 1,500円 ・ 図録 2,300円
総展示作品数 : 72点 (内説明あり)72点
セクション(構成) : 4区画
第1章 ロマンティックな風景
1-1 春
1-2 夏
1-3 秋
1-4 冬
第2章 ロシアの人々
2-1 ロシアの魂
2-2 女性たち
第3章 子供の世界
第4章 都市と生活
4-1 都市の風景
4-2 日常と祝祭
感想 :
ふるい立つ当時のロシア美術界
この時代のロシアの文化は、チャイコフスキー、ムソルグスキーといった作曲家や、トルストイ、ドストエフスキーに代表される文豪は日本でよく知られていますが、美術の分野でも多くの才能を輩出しました。その美術界では19世紀後半にクラムスコイら若手画家によって組織された「移動派」グループが、制約の多い官製アカデミズムに反旗を翻し、ありのままの現実を正面から見据えて描くことをめざしていました。移動派の呼称は啓蒙的意図で美術展をロシア各地に移動巡回させたことによります。一方、モスクワ郊外アブラムツェヴォのマーモントフ邸に集まったクズネツォフ、レヴィタン、コローヴィンらの画家たちは、懐古的なロマンティシズムに溢れた作品を多く残しましたが、彼らと移動派には共に祖国に対する愛という共通点が見出せます。
果てしない広大な大地
ロマンティックなロシアと言うときの背景のひとつとなるのが広大な大地です。日本のような狭い島国の住人にとって、ロシアの圧倒的な広さは体験したことのない未知の世界でもあります。
たとえばシーシキンの《正午、モスクワ郊外》に描かれた地平線まで続く道は、そんなロシアならではの雄大なロマンを感じさせます。雪景色にもまた北国のロマンがあふれています。バクシェーエフの《樹氷》は、真っ白な樹氷が青空に冴え、透き通った大気を感じさせる華やかな作品です。またアイヴァゾフスキーらの描く海景画も、同様の大きな空間の広がりとして展覧会のアクセントとなっています。


吸い込まれるような深い森
日本の国土よりも広くどこまでも深い森もまた、私たちの知らない心惹かれる世界です。
雨傘をさして森の中を歩くカップルを描いたシーシキンの名作《雨の樫林》は、映画のワンシーンを見ているようです。この画家には樫の木を単独で描いた作品もあり、それは人物の肖像画のような風格を湛えています。森は季節の移り変わりとともに様々な容貌を見せます。そこには熊たちが棲む場所もあり、本展にはそれを描いたシーシキンの大作《松林の朝》の油彩習作が出品され、情景の雰囲気が伝わってきます。



都会の中に見つけたロマン
自然だけでなく、ロシアの都会での暮らしにもさまざまな物語があります。
コローヴィンの描く《小舟にて》には、雑踏を逃れて二人の時間を過ごすカップルの様子が描かれていますが、何が起きているか、つまり愛を語っているのか別れの瀬戸際なのかは想像するしかないものの、緊張感溢れる画面からはドラマが展開していることが伝わってきます。そして暮らしの舞台となる都市そのものにも目をやると、伝統的な建築で彩られた都市風景には、グリツェンコの《イワン大帝の鐘楼からのモスクワの眺望》のように、日本人にとって遠い異国の情景としての魅力に溢れるものが多数あることがわかります。
なお、本展には名作《忘れえぬ女ひと》の作者で、モスクワで活躍した画家クラムスコイのレーピンによる肖像も出品されます。

郊外での暮らしというロマン
ロシアにはダーチャと呼ばれる菜園付きのセカンドハウスがあります。
都会から1時間程度で行くことができる場所にあり、必ずしも豪華な邸宅である必要はなく、多くの市民は週末に利用し、老後を自然の中で過ごすための場としても使われます。そこでの暮らしはロシア人にはくつろぎのひと時で、彼らなりのロマンティックな時間の過ごし方であり、肩の荷を下ろして愛する人や家族と静かに過ごすことのできる幸福のひと時なのです。本展ではマコフスキーの《ジャム作り》のような心和む作品などが出品されています。そしてその庭や野で摘まれるような花の静物画も、ここに加えました。
男性たちが釘付けになる女性像
ロシアの風景を描いた作品とは別に、私たちをロマンティックな世界に誘う女性像。
中でもクラムスコイの名作《忘れえぬ女ひと》は、過去に何度か来日しているにもかかわらず毎回待望感がある花形作品です(前回は約10年前)。文豪が綴る世界を一枚の絵画の中に凝縮したようなこの作品のモデルは、トルストイの小説『アンナ・カレーニナ』とも言われ、地位や階級を超えた文学的ロマンティシズムを画家が視覚的にとらえた傑作と言えましょう。また大画面に描かれた同画家による《月明かりの夜》は、夜の古い庭園で物思いにふける白いドレスの麗人を叙情的に描いたもので、この画家の世界をさらに深く堪能できる魅力溢れる作品となっています。

子どもたち
子どもを描いた作品がロマンティックというカテゴリーに入るかどうかは意見が分かれるところかもしませんが、子どもの世界に心の安らぎを覚え、特別な思いを寄せる人も多いのではないでしょうか。
本展にはそんな子どもたちの様子を身近な生活の中に描き出した秀作が充実しています。可愛らしい子どもたちの絵の中で、例えばコマロフの描く《ワーリャ・ホダセーヴィチの肖像》に登場する幼い少女の姿は、子どもの世界にも奥深い内面的なものがあることを証明しています。同様にヴィノグラードフの《家で》と題された作品では少女が広い室内で独りたたずむ姿が描かれ、何かの物語の始まりを予感させる重厚な作品となっています。他にも、子どもたちが遊ぶ様子を描いた作品も何点か出品され、童心に帰る児童文学コーナーさながらとなっています。

注目作品!
見る者の心を高揚させ、思い出を甦らせ、
夢想へと誘う―
イワン・クラムスコイ 《月明かりの夜》
《忘れえぬ女ひと》の作者クラムスコイの作品《月明かりの夜》は、かつて夕方から夜にかけて戸外で演奏された夜想曲にたとえることができます。この作品は夜想曲のように、見る者の心を高揚させ、思い出を甦らせ、夢想へと誘います。
白いドレスを纏った孤独な若い女性が、古い庭園で老樹の傍らのベンチに腰掛けています。彼女の姿は、月夜の詩情、その静けさや神秘と調和し、一体化しています。彼女は誰かを待っているのか、あるいはただ物思いや回想に耽っているのでしょうか―。彼女がこの問いに答えることは永遠にありません。つまりこの作品のイメージを創造した画家にとって、また鑑賞者にとって、彼女は、人間の心の中にあり、時には自然界にも現れる語り尽くされないものとして、空想、夢、詩の化身であり続けるからなのです。
作者のクラムスコイが本作の女性像を描くにあたって、最初にモデルとなったのは、後に著名な科学者ドミトリー・メンデレーエフの妻となった芸術アカデミーの若い生徒アンナ・ポポーワでした。しかし、作品が完成に近づいた時、絵の入手を決意したトレチャコフ美術館創設者の弟セルゲイ・トレチャコフは、画家に、絵の中の女性に自分の妻の面影を与えてほしいと依頼したといいます。

今回の特別展では様々な作者が描いたロシアの原風景などを描いて作品が多くありしました。
説明も作品と作者に対して丁寧に表示されておりよかったと思います。
次回の更新は11月中~下旬頃を予定しております。
♯182 おさるのジョージ展 「ひとまねこざる」からアニメーションまで

観 覧 日 : 2019年1月3日
会 場 : そごう神戸店 本館9階 催会場
展示作品 :
おさるのジョージ展 「ひとまねこざる」からアニメーションまで
期 間 : 2018年12月28日 ~ 1月9日
料 金 :800円 ・ 図録 1,800円
セクション(構成) : 3区画
第1章
「ひとまねこざる」~「おさるのジョージ」誕生秘話
第2章
「ひとまねこざる」絵本原画
第3章
作家「マーガレット・レイとハンス・レイの夫妻」の波乱に満ちた冒険
第4章
アニメ「おさるのジョージ」の世界
感想 :
アメリカの絵本作家ハンス、マーガレット・レイ夫妻によって生まれた「Curious George」は、日本でも1954年に絵本「ひとまねこざる」として発刊されました。身のまわりのあらゆることに対し、何でもしりたがりやのジョージ。その愛らしい冒険は、子どもたちのみならず多くの大人たちにも愛されています。
日本でも2008年からは、NHK Eテレで毎週土曜日に放送されています。本展では、ほとんどが初公開となるレイ夫妻による貴重な絵本原画をはじめ、様々な資料により「絵本版クラシックジョージ」と「アニメーション版ジョージ」の魅力をご紹介いたしいました。
「絵本版クラッシックジョージ」と「アニメーション版ジョージ」の魅力を、作者レイ夫妻による貴重な絵本原画をはじめとする約200点の資料により紹介でしたしていました。
第一章 「ひとまねこざる」~「おさるのジョージ」誕生秘話
レイ夫妻が「ひとまねこざる」シリーズの発表前に手掛けた『きりんのセシリーと9ひきのさるたち』等をご覧いただきながら、「おさるのジョージ」が誕生するまでのエピソードをご紹介いたします。
第二章 「ひとまねこざる」絵本原画
アメリカの南ミシシッピ大学所蔵のデグルモンドコレクションより日本初公開を含むレイ夫妻が手掛けた「ひとまねこざる」シリーズの絵本原画や制作のためのスケッチを展観いたします。原画ならではの美しい色彩や、色鉛筆や水彩の筆致を間近でご覧いただける貴重な機会です。また、今まで出版されていなかった未発表作品も特別に出展していました。
1.『ひとまねこざるときいろいぼうし』
2.『ひとまねこざる』
3.『じてんしゃにのるひとまねこざる』
4.『ろけっとこざる』
5.『たこをあげるひとまねこざる』
6.『ひとまねこざるびょういんへいく』
7.『ひとまねこざるのABC』
8.「ひとまねこざる」未発表スケッチ
第三章 作家「マーガレット・レイとハンス・レイの夫妻」の波乱に満ちた冒険
レイ夫妻は、第二次世界大戦の戦火のヨーロッパからブラジルを経由して、新天地のアメリカに向けて9か月の波乱の旅を経験しながらも作品を作り続けました。レイ夫妻の制作にまつわるスケッチや写真、手紙など様々な資料を展観いたします。
またレイ夫妻の半生をつづったドキュメンタリーを映像でご紹介していました。
第四章 アニメ「おさるのジョージ」の世界
長い間、絵本作品として人気を集めてきたジョージは、2006年の映画化、そして2008年にNHK EテレでTVアニメーションシリーズがスタートし、アニメ版のジョージはさらに多くの子どもたちから支持を得るようになります。アニメ版の絵コンテや設定画、映像などアニメ制作のための貴重な資料を展示していました。
◆作家【マーガレット・レイ(1906年~1996年)とハンス・レイ(1898年~1977年)の夫妻】
共に、ドイツのハンブルグ生まれ。ブラジルで結婚したのち、パリ滞在を経て、1940年にアメリカへ移住。
1941年にアメリカで発刊された「ひとまねこざる」シリーズが大ヒットし、世界的な人気作家となりました。
本では「ひとまねこざる」、朝NHKでやっている「おさるのジョージ」です。
個人的にはとても好きです。
アニメのジョージは様々な事に挑戦し創意工夫して問題を解決したりします。
とてもおりこうなおさるなのです。

ひとまねこざるについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%81%BE%E3%81%AD%E3%81%93%E3%81%96%E3%82%8B
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次回の更新は10月中旬または下旬頃を予定しております。
♯181 フェルメール展


観 覧 日 : 2018年12月4日
会 場 : 上野の森美術館
H P : http://www.ueno-mori.org/exhibitions/article.cgi?id=857636
展示作品 : フェルメール展
期 間 : 2018年10月5日 ~ 2019年2月3日
(日時指定入場制)
料 金 : 2,500円 ・ 図録 3,000円
総展示作品数 : 東京45点 (内説明あり)全48点〔手元冊子あり〕
セクション(構成) : 6区画
1.オランダ人との出会い:肖像画
2.遠い昔の物語:神話画と宗教画
3.戸外の画家たち:風景画
4.命なきものの美:静物画
5.日々の生活:風俗画
6.光と影:フェルメール
感想 :
日本美術展史上、最大の「フェルメール展」
オランダ絵画黄金時代の巨匠、ヨハネス・フェルメール(1632-1675)。国内外で不動の人気を誇り、寡作でも知られ、現存する作品はわずか35点とも言われています。今回は日本初公開の「ワイングラス」「赤い帽子の娘」「取り持ち女」を含む9点までが東京にやってくる日本美術展史上最大のフェルメール展です。
「牛乳を注ぐ女」「手紙を書く女」「真珠の首飾りの女」「ワイングラス」・・・欧米の主要美術館から特別に貸し出される、日本初公開作を含む傑作の数々が、上野の森美術館の【フェルメール・ルーム】で一堂に会しました。
日本美術展史上、最多のフェルメール作品が集う本展は、美術展では適用の少ない「日時指定入場制」にて、お客さまをご入場の際に長時間お待たせせず、ご覧いただく運営をめざします。さらに来場者全員に音声ガイドを無料でご提供するなど、より快適に作品と向き合える、かつてない贅沢なひとときをおとどけました。
そして、フェルメールだけでなく、ハブリエル・メツー、ピーテル・デ・ホーホ、ヤン・ステーンらの絵画と合わせた約50点を通して、17世紀オランダ絵画の広がりと独創性をご紹介いたします。
フェルメール・ブームの始まりと、日本における「フェルメール展」
ミステリアスな緊張感をたたえた静謐な空間、光の粒子までをも捉えた独特な質感を特徴とし、「光の魔術師」と称されることもあるフェルメール。
世界屈指の人気を誇りますが、熱狂ぶりが始まったのは、実は近年になってのこと。作品点数が少ないことから、美術ファンの間でも、ルーベンスやレンブラントほどには知られていませんでした。
世界的なブームは、1995-96年に米国ワシントンとオランダのデン・ハーグで開かれた「フェルメール展」に端を発します。現存する作品の6割近い20点以上もの作品が一堂に会する初の試みに注目が集まり、2会場ではそれぞれ長蛇の列ができ、フェルメール人気が一気に広まりました。
世界的ブームを追い風に、2000年、日本で初のフェルメール展が大阪で開かれます。大阪市立美術館での「フェルメールとその時代」展は、約3ヶ月の会期で60万人もの動員を果たしました。日本でもようやくフェルメール・ブームが本格化し、その後、フェルメールを目玉とするコレクション展が相次いで開催されました。東京で最大数の観客を動員したのは、2008年に東京都美術館で開かれた「フェルメール展」。当時史上最多となる7点もの作品を集め、93万人の来場者を記録しました。
1632年、オランダのデルフトに生まれる。21歳から画家として活動をはじめ、手紙を書く女性や、室内で歓談する男女など、人々の日常を題材とする風俗画を主に描く。吟味された構図、緻密な筆遣い、優しく穏やかな光の表現を用いながら、美しく洗練された作品を残した。
当時、デルフトの画家組合の理事を務め、その絵を愛好するパトロンもおり高い評価を受けていたが、1675年に43歳で没すると、次第に忘れ去られていった。
その後、19世紀になってから再発見され、あらためて評価されるようになる。
現存する作品は35点とも言われ、作品の素晴らしさと希少性の高さも相まって、世界的にも屈指の画家として人気を集めている。
本展覧会は、上野の森美術館と大阪市立美術館で、2018年から2019年にかけて開催されます。ヨハネス・フェルメールの傑作8点が展示される予定であり、その中にはオランダのアムステルダム国立美術館の「牛乳を注ぐ女」も含まれます。そのほか、オランダ黄金期を代表する画家であるハブリエル・メツー、ピーテル・デ・ホーホ、ヤン・ステーンなど世界的にもごく稀少で非常に評価の高い作品約50点を展示する予定です。
この素晴らしい展覧会は、フェルメールや彼の同時代の画家たちにとって非常に重要だった芸術的な原理を明らかにします。こうした原理に適応した偉大な画家たちの様々な手法が、絵が息をのむほどリアルに見えながらも絵画上の特徴がそれぞれ異なる理由を教えてくれます。
フェルメールは、オランダの最も偉大な画家の一人であり、作品の美しさや静謐さは、世界中に知れ渡っています。本展覧会において、一般的に彼の知られている35作品のうち、日本初公開を含む8点が集まるというのは祝福すべきことでしょう。フェルメールの傑作がこれほどまでに一度に集められることは滅多にありません。本展覧会で展示される作品はキャリアのほぼ全段階から選ばれており、彼の芸術表現の幅広さを示します。
フェルメールは、長きにわたって誇らしい歴史を持つオランダの小さな都市、デルフトで生まれ育ちました。画家としてのキャリアを、スコットランド・ナショナル・ギャラリーの「マルタとマリアの家のキリスト」のような聖書や神話の場面から始めたフェルメールでしたが、すぐにアイルランド・ナショナル・ギャラリーの「手紙を書く婦人と召使い」にみられるように、日常の場面にスポットを当てるようになりました。このいずれの作品も今回の展覧会で貸し出されます。フェルメールの作品は、アメリカとヨーロッパの主要な美術館においても貴重な宝であり、本展覧会に快く作品を貸し出してくださることに、心より感謝です。
今までにも何度か観に行ってるフェルメールです。
ちなみに♯075はレプリカですが全作品展示されてました。
今企画展は作品数は少ないものの演出や展示方法はしっかりとしており、展示作品も今までに比べて多くとてもよかったです。
今回は珍しく入館時間日時指定の展示でありいきなり行って観ることが出来ないので事前に予定を立てる必要がある為、開催美術館などで情報を観てからにしないといけないのが個人的には面倒ですね。場当たり的に観る予定を変えるので・・・




ヨハネス・フェルメールについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%AB
をクリックして下さい。(ウィキペディア)
更新がおそくなってすみません。
次回の更新は9月下旬頃を予定しております。
♯180 ルーベンス展―バロックの誕生

観 覧 日 : 2018年12月4日
会 場 : 国立西洋美術館
H P : http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2018rubens.html
期 間 : 2018年10月16日 ~ 2019年1月20日
料 金 : 1,600円 ・ 図録 3,000円
総展示作品数 : 点 (内説明あり)点
セクション(構成) :7 区画
Ⅰ ルーベンスの世界
Ⅱ 過去の伝統
Ⅲ 英雄としての聖人-宗教画とバロック
Ⅳ 神話の力1-ヘラクレスと男性ヌード
Ⅴ 神話の力2-ヴィーナスと女性ヌード
Ⅵ 絵筆の熱狂
Ⅶ 寓意と寓意的説話
感想 :
ペーテル・パウル・ルーベンス(1577-1640)は、バロックと呼ばれる壮麗華美な美術様式が栄えた17 世紀ヨーロッパを代表する画家です。彼は大工房を構え時代に先駆ける作品を量産し、同時代以降の画家たちに大きな影響を与えました。さらにその能力は画業にとどまらず、ヨーロッパ各地の宮廷に派遣されて外交交渉をも行いました。
本展覧会はこのルーベンスを、イタリアとのかかわりに焦点を当てて紹介してました。
イタリアは古代美術やルネサンス美術が栄えた地であり、バロック美術の中心もローマでした。フランドルのアントウェルペンで育ったルーベンスは、幼いころから古代文化に親しみ、イタリアに憧れを抱きます。そして1600年から断続的に8年間この地で生活し、そこに残る作品を研究することで、自らの芸術を大きく発展させたのです。
本展はルーベンスの作品を、古代彫刻や16世紀のイタリアの芸術家の作品、そしてイタリア・バロックの芸術家たちの作品とともに展示し、ルーベンスがイタリアから何を学んだのかをお見せするとともに、彼とイタリア・バロック美術との関係を明らかにします。近年では最大規模のルーベンス展でした。
ペーテル・パウル・ルーベンスの名は、わが国では名作アニメ『フランダースの犬』によって知られています。
そう、主人公ネロが一目見たいと望み続け、最終回にはその前で愛犬パトラッシュとともにこと切れる、聖母大聖堂の祭壇画の作者です。しかし本場西洋では、ルーベンスの方が圧倒的に有名です。バロックと呼ばれる壮麗華美な美術様式が栄えた17世紀ヨーロッパを代表する画家であり、後に「王の画家にして画家の王」と呼ばれたほどの存在なのです。本展覧会はこのルーベンスを、イタリアとのかかわりに焦点を当てて紹介するものです。
なぜイタリアなのか?イタリアは古代美術やルネサンス美術が栄えた地であり、バロック美術の中心地もローマでした。また、当時はローマがヨーロッパの政治の中心でもありました。フランドルのアントウェルペンで育ったルーベンスは、幼いころから古代文化に親しみ、イタリアに憧れを抱きます。そして1600年、ついに彼はイタリアの土を踏み、08年まで滞在してこの地の美術を吸収することで、自らの芸術を大きく発展させたのです。フランドルに帰郷後も彼はたえずイタリアの美術を参照し、また手紙を書くときはイタリア語を用いるなど、心のなかにイタリアを保ち続けました。一方で、若い頃からきわめて有能だったルーベンスは、イタリアの若い画家たちに多大な影響を与え、バロック美術の発展に拍車をかけたと考えられます。ジョヴァンニ・ランフランコやジャン・ロレンツォ・ベルニーニ、ピエトロ・ダ・コルトーナといった盛期バロックの立役者となった芸術家たちは、ルーベンス作品との出会いによって表現を羽ばたかせた可能性があります。また17世紀末のルカ・ジョルダーノらは、ルーベンスから多くの刺激を受けました。
本展はルーベンスの作品を、古代彫刻や彼に先行する16世紀のイタリアの芸術家の作品、そして同時代以降のイタリア・バロックの芸術家たちの作品とともに展示します。ルーベンスがイタリアから何を学んだのかをお見せするとともに、彼とイタリア・バロック美術との関係を解きほぐし、明らかにすることを目指します。これまでわが国では何度かルーベンス展が開催されてきましたが、この画家とイタリアとの双方向の影響関係に焦点を当てた展覧会は、初の試みとなります。ルーベンスとイタリア・バロック美術という、西洋美術のふたつのハイライトに対する新たな眼差しのあり方を、日本の観衆に与える最良の機会でした。
今まで観にいった西洋絵画展でちょくちょくルーベンスの絵が展示されていますが、この企画展ではルーベンスのみに焦点を絞っておりとても良かったと思い。フランダースの犬でもあったようにルーベンス=宗教画という個人的なシメージですが、宗教画の展示も多々あり実際に観る事が出来てとても満足しています。また機会があれば観に行きたいと思います。




ピーテル・パウル・ルーベンスについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%91%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%B3%E3%82%B9
をクリックして下さい。(ウィキペディア)
特設サイト:http://www.tbs.co.jp/rubens2018/
次回の更新は8月中旬頃を予定しております。
♯179 ムンク展-共鳴する魂の叫び

観 覧 日 : 2018年12月4日
会 場 : 東京都美術館
H P : https://www.tobikan.jp/exhibition/2018_munch.html
展示作品 : ムンク展-共鳴する魂の叫び
期 間 : 2018年10月27日 ~ 2019年1月20日
料 金 : 1,600円 ・ 図録 2,400円
総展示作品数 : 101点 (内説明あり)39点
セクション(構成) : 9区画
1.ムンクとは誰か
2.家族-死と喪失
3.夏の夜-孤独と憂鬱
4.魂の叫び-不安と絶望
5.接吻、吸血鬼、マドンナ
6.男と女-愛、嫉妬、別れ
7.肖像画
8.躍動する風景
9.画家の晩年
感想 :
世界で最もよく知られる名画の一つ《叫び》を描いた西洋近代絵画の巨匠、エドヴァルド・ムンク(1863-1944)。
画家の故郷、ノルウェーの首都にあるオスロ市立ムンク美術館が誇る世界最大のコレクションを中心に、約60点の油彩画に版画などを加えた約100点により構成される大回顧展でした。
複数描かれた《叫び》のうち、ムンク美術館が所蔵するテンペラ・油彩画の《叫び》は今回が待望の初来日となります。
愛や絶望、嫉妬、孤独など人間の内面が強烈なまでに表現された代表作の数々から、ノルウェーの自然を描いた美しい風景画、明るい色に彩られた晩年の作品に至るまで、約60年にわたるムンクの画業を振り返ります。
1. 100%ムンク作品の展覧会
オスロ市立ムンク美術館が誇る世界最大のコレクションを中心に、約60点の油彩画に版画などを加えた約100点が展示されました。
2. テンペラ・油彩画の《叫び》(1910年?)、初来日
世界中の誰もが知るムンクの代表作「叫び」。
現存するいくつかのバージョンのうち、今回はオスロ市立ムンク美術館が所蔵するテンペラ・油彩画の《叫び》(1910年?)が初来日しました。
3. 画家の全容を紹介する大回顧展
ムンクの生涯をたどりながら、「接吻」や「吸血鬼」など画家が繰り返し取り組んだモティーフ、家族や友人の肖像画、鮮やかな色彩が輝く風景画など、60年に及ぶ画業を主題ごとにわかりやすく紹介しています。
誰でも一度は耳にする『ムンクの叫び』。
「叫び」はいくつものヴァージョンがある事を今回初めてしりました。
ムンクの絵を初めて観ましたが、独特のタッチと感性を持っているように感じました。
次は今回と違うムンクも観てみたいと思いました。












エドヴァルド・ムンクについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A0%E3%83%B3%E3%82%AF
をクリックして下さい。(ウィキペディア)
特設WEBサイト:https://munch2018.jp/
お久しぶりです、お待たせしました。
松山での生活も落ち着いたので再開します。
愛媛県美術館では今♯173のエッシャー展をやっています。
更新する為にも新たな美術展を求めるなら関西圏まで行かないといけないかも・・・
まぁぼちぼち更新していきたいと思います。
次回の更新は7月中旬頃を予定しております。










