♯132 ボッティチェリ展
観 覧 日 : 2016年2月11日
会 場 : 東京都美術館
H P : http://www.tobikan.jp/exhibition/h27_botticelli.html
展示作品 : ボッティチェリ展
期 間 : 2016年1月16日 〜 4月3日
料 金 : 1,600円 ・ 図録 2,400円
総展示作品数 : 78点 (内説明あり)72点 ・補足説明 12
セクション(構成) : 4区画
第2章 フィリッポ・リッピ、ボッティチェリの師
第3章 サンドロ・ボッティチェリ、人そして芸術家
第4章 フィリッピーノ・リッピ、ボッティチェリの弟子からライバルへ
☆五つを満点とする
評価 ☆☆☆☆☆
感想 :
サンドロ・ボッティチェリ(1444/45-1510)は、優雅で美しい聖母や神話の女神を描いた画家として知られます。
フィリッポ・リッピの工房で修業を積み、生涯のほとんどをフィレンツェで過ごしたボッティチェリは、メディチ家の画家として名を馳せ、大型の祭壇画から私的な神話画まで、幅広い主題の絵画を手掛けました。
同時代の芸術家たちが、遠近法や明暗法を駆使した自然主義的な表現に向かうなか、ボッティチェリは中世美術を思わせる装飾的、象徴的な様式を貫き、独自の絵画世界を作り上げます。
本展においては、初期から晩年までの宗教画、神話画、肖像画を通して、ボッティチェリ作品の特徴と魅力を紹介するとともに、師のフィリッポ・リッピや弟子のフィリッピーノ・リッピの作品をあわせて展示し、15世紀フィレンツェにおける絵画表現の系譜をたどります。
♯116でも10点ほど展示されていましたが、ボッティチェリの宗教画、神話画はとても良かったです。
個人的には『アペレスの誹謗』が良かったです。
この作品は、誹謗中傷にあった人物の悲惨さを寓意的に描いています。
画面全体は多くの擬人像によって構成されています。松明を手にした女性として表される「誹謗」は、祈るかのように手を合わせる若い青年姿の「無実」の髪を掴んで、玉座に座す大きな耳の「不正」のもとに引きずっていく。「誹謗」の左手を取る貧しい身なりの男は「憎悪」。「不正」の耳元で彼に何かささやく二人の女性は「無知」と「猜疑」。また「誹謗」の後ろで彼女に仕える二人の女性は「欺瞞」と「嫉妬」です。その後方の振り返る黒衣の老婆は「悔悟」、一番後ろで一人孤立して天を指差している裸体の女性が「真実」を指しているということだそうです。
サンドロ・ボッティチェリ《バラ園の聖母》
サンドロ・ボッティチェリ《ラーマ家の東方三博士の礼拝》
サンドロ・ボッティチェリ《聖母子(書物の聖母)》
ボッティチェリと工房《パリスの審判》
サンドロ・ボッティチェリ《アペレスの誹謗(ラ・カルンニア)》
サンドロ・ボッティチェリ《オリーヴ園の祈り》
サンドロ・ボッティチェリについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%AA
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