♯124 ウィーン美術史美術館所蔵 風景画の誕生
観 覧 日 : 2016年11月28日
会 場 : Bunkamura ザ・ミュージアム
H P : http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/15_wien/
展示作品 : ウィーン美術史美術館所蔵 風景画の誕生
期 間 : 2016年9月9日 〜 12月7日
料 金 : 1,500円 ・ 図録 2,300円
総展示作品数 : 70点 (内説明あり)40点
セクション(構成) : 5区画
第1章 風景画の誕生
The Genesis of Landscape Painting
第1節 聖書および神話を主題とした作品中に現れる風景
Landscape in Biblical and Mythological Paintings
第2節 1年12カ月の月暦画〔カレンダー〕中に現れる風景
Landscape in Monthly Calendars
第3節 牧歌を主題とした作品中に現れる風景
Landscape Imagery Based on Pastorale
第2章 風景画の展開
The Bevolopment of Landscape Painting
第1節 自立的な風景画
Landscape as an Independent Art
第2節 都市景観〔ヴェドゥータ〕としての風景画
Veduta and Famous Town Scenes
☆五つを満点とする
評価 ☆☆☆☆☆
感想 :
人物を描くことのない純粋な「風景画」は、17世紀のオランダを中心とする文化圏で生みだされています。
しかし以前にも、イエス・キリストの降誕の場面の背景にそれを祝福する美しい風景が描き出されているし、聖母マリアが危難を避けてエジプトへと逃れる途上で、嬰児イエスを抱きつつひとときの休息をとる場面には、いかにも平穏な心休まる風景が描き出されている。
また風景とは単なる空間の広がりのことではなく、人がそこに生きて過ごしている時間の流れでもあるとするならば、このような人が存在し生きている空間と時間の表現は、古代より描き続けられて来た一年12ヶ月の月暦図のなかに年中行事や風景とともに見られる。
さらに画家たちは、心の中に想像される幻想の風景も描いた。
ネーデルラントの画家ヒエロニムス・ボスの工房で生みだされた奇妙な「風景画」は鑑賞者を大いに驚かせ楽しませてくれました。
ということで風景画です。
特別展ではただ単なる風景の絵ではなく宗教画をはじめ月暦図や昔の情景を知ることができる資料としてとても貴重です。
個人的に風景画は好きですが、幻想的な風景+お城がある絵は特に好きです。
展示作品は70点と多くはありませんでしたがとても内容の濃い展示に感じました。
レアンドロ・バッサーノ(通称)《5月》
アールト・ファン・デル・ネール《月明かりの下の船のある川の風景》
カナレット(通称)《ヴェネツィアのスキアヴォーニ河岸》
次回の更新は5月中旬頃を予定しております。