♯121 ボルドー展 −美と陶酔の都へ−
観 覧 日 : 2015年8月30日
会 場 : 国立西洋美術館
H P : http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2015bordeaux.html
展示作品 : ボルドー展−美と陶酔の都へ−
期 間 : 2015年6月23日 〜 9月23日
料 金 : 1,600円 ・ 図録 2,500円
総展示作品数 : 204点 (内説明あり)89点・補足説明9点・参考資料5点
セクション(構成) : 7区画
プロローグ−起源
Ⅰ.古代のボルドー
Ⅱ.中世から近世のボルドー
Ⅲ.18世紀、月の港ボルドー
Ⅴ.ボルドーの肖像−都市、芸術家、ワイン
エピローグ 今日のボルドー
☆五つを満点とする
評価 ☆☆☆☆☆
感想 :
古代ローマ以来の伝統を誇るワインの生産と海洋貿易がもたらした富を背景に、洗練された独自の都市文化を育んできたフランス南西の港町ボルドー。
大西洋のほど近く、ガロンヌ河の流れに沿って三日月のかたちに発展したことから「月の港」とも呼ばれたこの町は、18世紀に繁栄を極め、パリに100年先立って都市整備が進められ、壮麗な古典主義・新古典主義の建築が立ちならぶ景観美をつくり上げました。
本展は先史時代から現代まで、ボルドーの悠久の歴史と美術を展観するものです。火災をくぐり抜けたドラクロワ《ライオン狩り》やこれにもとづくルドンの模写など、町にゆかりのある数々の画家や作品−ルーベンス、ピエール・ラクール、ゴヤ、トゥールーズ=ロートレック、アンドレ・ロート、ジャン・デュパらの絵画や版画、素描、彫刻等−を紹介するとともに、名高い《角を持つヴィーナス(ローセルのヴィーナス)》をはじめとする貴重な考古・歴史資料から、ボルドーが文学思想界に生んだ「3M」−モンテーニュ、モンテスキュー、モーリヤック−の著作類、そして在りし日の市民生活を物語る数々の装飾芸術品まで幅広い展示をおこなわれていました。
フランス南西の港町ボルドーの歴史を追いながら鑑賞する展示でした。
個人的にはピーテル・パウル・ルーベンスの「聖ユストゥスの奇跡」はインパクトが強かったです。
ドラクロワ作「ライオン狩り」は火災により画面上部を失ってしまいましたが、オディオン・ルドンによる模写により火災に遭う前のドラクロワ作品の完全な構図を伝える貴重な記録になった作品だそうです。共に迫力がありとても良かったです。
展示作品の所々には関連するワインの話補足されておりとても参考になりました。
ボルドー市と周辺部の地図 1754 年にサンタン氏とミライユ氏が作成し、パリでジャン・ラトレが版画化
ピエール・ラクール(父)「ボルドーの港と河岸の眺め(シャルトロン河岸とバカラン河岸)」
ウジェーヌ・ドラクロワ「ライオン狩り」
公式HP:http://www.tbs.co.jp/bordeaux2015/
次回の更新は3月下旬頃を予定しております。