siseiryu美術館・博物館放浪記

今までに観に行った美術館・博物館などの記録です。

♯152 ミュシャ展


観 覧 日 : 2017年4月1日


会  場 : 国立新美術館


H  P : http://www.nact.jp/exhibition_special/2016/alfons-mucha/


展示作品 : ミュシャ


期  間 : 2017年3月8日 〜 6月5日


料  金 : 1,600円 ・ 図録 2,400円


総展示作品数 : 100点  (内説明あり)45点


セクション(構成) : 5区画

            スラブ叙事詩 

            Ⅰ ミュシャアール・ヌーヴォー 

            Ⅱ 世紀末の祝祭 

            Ⅲ 独立のための闘い 

            Ⅳ 習作と出版物 


☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆☆


感想 :

2017年は日本とチェコが国交を回復してから記念すべき60周年を迎える年にあたります。
 アール・ヌーヴォーを代表する芸術家の一人、アルフォンス・ミュシャチェコ語発音ムハ※、1860-1939)は、オーストリア=ハンガリー帝国モラヴィア(現チェコ)に生まれ、ウィーンやミュンヘンを経て、27歳でパリに渡り絵を学びました。
 なかなか才能を発揮する機会に恵まれなかったミュシャは、34歳の時に、女優サラ・ベルナール主演の舞台「ジスモンダ」のポスターを手がけることになり、一夜にして成功をおさめます。以降、優美で装飾的な作風は多くの人を魅了し、時代の寵児として活躍しました。
 美しい女性像や流麗な植物文様など、華やかで洗練されたポスターや装飾パネルを手がける一方で、ミュシャは故郷チェコや自身のルーツであるスラヴ民族のアイデンティティをテーマにした作品を数多く描きました。その集大成が、50歳で故郷に戻り、晩年の約16年間を捧げた画家渾身の作品《スラヴ叙事詩》(1912-1926年)です。およそ縦6メートル、横8メートルにも及ぶ巨大なカンヴァスに描かれた20点の油彩画は、古代から近代に至るスラヴ民族の苦難と栄光の歴史を映し出す壮大なスペクタクルであると言えます。
 本展はこの《スラヴ叙事詩》をチェコ国外では世界で初めて、全20点まとめて公開するものです。
 プラハ市のために描かれた《スラヴ叙事詩》は、1960年代以降、モラヴィアのモラフスキー・クルムロフ城にて夏期のみ公開されてはいたものの、ほとんど人の目に触れることはありませんでした。その幻の傑作が、80年以上の時を経て2012年5月、ついにプラハ国立美術館ヴェレトゥルジュニー宮殿(見本市宮殿)にて全作品が公開されました。
そしてこのたび国立新美術館では、パリで活躍したミュシャが《スラヴ叙事詩》を描くに至るまでの足跡を約80点の作品を通じて辿りつつ、これら幻の最高傑作の全貌を一挙紹介しました。


≪スラヴ叙事詩≫その大きさもさる事ながらその作品から醸し出される雰囲気に圧倒されました。
貴重且つあれほど大きな作品を一挙に鑑賞できたことを大変嬉しく思います。
また機会があればミュシャ展を観たいと思いました。


現故郷のスラブ民族


ルヤナ島のスヴァントビト祭


モラヴィア国のスラブ後礼拝式導入




アルフォンス・ミュシャについて詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%82%B7%E3%83%A3
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