siseiryu美術館・博物館放浪記

今までに観に行った美術館・博物館などの記録です。

♯144 国芳ヒーローズ〜水滸伝豪傑勢揃


観 覧 日 : 2016年9月22日


会  場 : 太田記念美術館


H  P : http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/exhibition/kuniyoshi-heroes


展示作品 : 国芳ヒーローズ〜水滸伝豪傑勢揃


期  間 : 2016年9月3日 〜 10月30日


料  金 : 1,000円 ・ 図録 2,500円


総展示作品数 : 前後期194点


☆五つを満点とする


 評価  ☆☆☆☆☆



感想 :

近年、歌川国芳(1797〜1861)は展覧会でも多く取り上げられ、現代人に最も人気のある浮世絵師の1人です。
その魅力については「奇想」や「ユーモア」といった言葉で語られることが多いのですが、実は国芳の最初のヒット作は「ワイルド」で「カッコイイ」武者絵でした。
その作品こそが《通俗水滸伝豪傑百八人之(つうぞくすいこでんごうけつひゃくはちにんの)一個(ひとり)(一人)》(以下《通俗水滸伝》)シリーズ。当時の日本においても知られていた中国の小説「水滸伝」を題材に、国芳が力強くもエキゾチックな異国のヒーローたちを躍動感あふれる姿で活写したものです。
国芳渾身の武者絵はたちまち評判を得、その人気ぶりは彫り物(刺青)ブームを起こすほどでした。
国芳はこの成功を足がかりに「武者絵の国芳」と呼ばれるほどの地位を築いていくことになったのです。   
 本展では国芳出世作にして武者絵の傑作《通俗水滸伝》シリーズのほぼ全点に加え、国芳が手がけた「水滸伝」に関連する多彩な作品を展示されていました。


以前から他の美術館の浮世絵展でもちょこちょこ展示されている水滸伝シリーズ。
他にもシリーズものでは「東海道五十三次」や「富嶽三十六景」などが有名です。
シリーズものの全展示はそこまで多くなく、今回の『水滸伝豪傑勢揃』を観る事が出来てとても良かったです。


「通俗水滸伝豪傑百八人之一人 花和尚魯知深初名魯達」


「通俗水滸伝豪傑百八人之一個 九紋龍史進 跳澗虎陳達」


「通俗水滸伝豪傑百八人之壹人 浪裡白跳(ろうりはくちょう)張(ちょう)順(じゅん)」


「通俗水滸伝豪傑百八人之壹人 浪裡白跳(ろうりはくちょう)張(ちょう)順(じゅん)」


水滸伝について詳しく知りたい方は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E6%BB%B8%E4%BC%9D
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次回の更新は3月下旬頃を予定しております。